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ホテル大東館別館「山水」火災

1986年2月11日AM1:35頃出火。

静岡県東伊豆町のこの旅館は新館と、道を隔てた旧館の2棟があり、地下道で接続されていた。 旧館は3階建て延べ720m2の木造建築物であった。

旧館方面に炎を見たフロント係り2名が夜警員に消防への通報を依頼、消火器を持って地下連絡道の防火戸まで行ったが、 煙で消火できず、専務の自宅に電話した後、出火棟でない新館宿泊客に火災の発生を知らせた。 夜警員は119番通報をするべく4回ほどダイヤルしたが、話中音がして通じなかった。 結局、旅館からは通報されず、付近の焼肉店から通報された。 結局、旧館宿泊客25名中23名が、また、従業員1名が命を落としている。

 この火災では、

  1. 自動火災報知設備の主ベル、地区ベルが停止されていた
  2. 所轄消防への消防設備等の点検報告は実施されていた
  3. ゼロ発信による電話の扱いミスで119番通報が遅れた
  4. 夜警員が2名で、宿泊客数に比して少なかった
  5. 新館には「適マーク」があったが旧館には無かった
  6. 地下道経由で旧館に入ると、避難路、方角など、建物状況を把握しにくかった

などの問題がクローズアップされた。

1988年2月15日、専務及び内務部長(防火管理者)が「自動火災報知設備がありながら、 ベルのスイッチを切り、スイッチの状態を確認すべき二人が業務上の注意義務を怠った」として業務上過失致死の疑いで逮捕されている。