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磐梯熱海温泉 磐光ホテル火災

1969年2月5日21:00過ぎ出火。

福島県郡山市磐梯熱海町にて、強風注意報が発令されている中発生。 磐光パラダイス(RC造3F 7,197m2)、 磐光ホテル(RC造4F 7,085m2)、 レストハウス(RC造2F 1,228m2)を焼失し、 死者30名、負傷者41名という大惨事となった。

出火の原因は、金粉ショーの演出道具として控え室に用意されていたベンジンを浸したタイ松が、 傍にあったストーブの熱で引火したというもの。出火直後は客に知らせずにダンサーたちだけで消火を試みたが失敗した。 観客は、火炎をみて初めて火災に気づき、避難した。 折からの強風と、屋根の一部が壊れてそこから風が入り込んだということ、 建物が冬場の暖房で乾燥状態にあったことから、火は想像を絶するスピードで瞬く間に燃え広がった。

このホテルは、郡山市の中心部から西方16キロにある最大の総合レジャー施設で、 団体観光ツアーの人気ホテルだった。しかし、増築に次ぐ増築で内部が迷路のようになっており、 また、火災報知機は度々の誤報で、ベル停止状態であった。 また、非常口の殆どが針金等で開かなくなるようにしていた。これらの防災上の不備と、異常な速さの延焼速度により、 出火時間はまだ夜の9時であったにもかかわらず、このように多数の犠牲者を出すこととなった。

なお、この火災の刑事責任については、1978年1月24日に仙台高裁にて、 「防火管理者としての一般的職責を怠った」として、磐光ホテル総務課長に禁固2年、執行猶予2年の司法判決が下った。